Fels’s blog

読書記録、日々の雑感、その他。

読書記録:丸戸史明『冴えない彼女のそだて方10』

夢野久作に挑戦していた最中にKindle版が配信されてしまったので、丸戸信者としては飛びつかざるを得ない。というわけで、丸戸の新刊を先に読んでしまいました。アニメ2期も決まり、今後も安定供給が望める冴えカノの10巻。表紙は詩羽先輩。大変よろしい。

 

サークル合宿がお話の軸となっていますが、メインは詩羽先輩の葛藤と成長。あの先輩がボコボコに叩かれてヘコんでいる描写を読んだのは初めてのような気がします。新鮮。なので余計に、エピローグで先輩がニヤニヤしながら倫也達のゲームをプレイしている場面はこちらもニヤニヤさせられました。今回もおおむね満足でしたが、もっとイチャイチャ描写があってもよかったかな…。

 

 

 

さて、ここからは読了後の感想ではなく、折角なので丸戸作品に対する全体的な思いを。

言わずと知れた「こんにゃく」で、丸戸作品に初めて触れました。あれは本当に、何周プレイしたか分かりません。それほど面白かった。毎章の終わり、寮の屋上で航がアコギを爪弾き、傍に座るヒロインが物語の進展に合わせて増えていく演出もとても良かった。思えばこの頃には、金髪ツインテと黒髪ロング黒ストというキャラは丸戸作品の定番になってたんですよね。パルフェもしかり。
戯画ねこにゃんゴールデンコンビが懐かしい。

 

今の奥さんと付き合い始めた頃にはエロゲを卒業したので、「NG恋」以降の丸戸作品をプレイしていませんでした。それからしばらくして、転職に伴い家を離れていた時に、次クールのアニメに「原作 丸戸史明」の文字を見つけ、その場で発売済み冴えカノ全巻Kindle版を購入したのでした。久々に丸戸作品に触れた時は嬉しかったなぁ。

 

ただ、ラノベという商品の性質上か、エロゲ時代の濃ゆい丸戸の色はあまり見られませんでした。僕がプレイしてきた作品には、「40禁ライター」と呼ばれる所以のような20~30代にはピンとこないパロディネタを、「何コレ?」と言いながら調べる楽しさがありました。なのでラノベ作品はちょっと物足りないと感じる。でも最近の作中での彼の発言や後書きなんかを読むと、もうエロゲ業界に戻ることはないような気がします。市場規模的にも今の方が大きいのだろうし、メディアミックスもしやすいし。寂しいですが、仕方のないことなのかもしれませんね。


あ、そういえば太陽の子って(文章はここで途切れている)